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カテゴリ:壁画

壁画を描いた陸前高田へ

2018.04.15

2012年に仮設店舗の壁画を滞在制作した岩手県陸前高田市のカフェレストランBricks.808が遂に本設に新装開店したので先月遊びに行ってきました。

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新築リニューアルオープンしたBricks.808。津波で全て流された町の中心地を数年かけて嵩上げした新しいエリアに移転しました。

 


7DE9488F-2649-40F9-9B6B-5D7D332C0385本設が建てられ役目を終えた仮設の壁画も廃棄されるはずでしたが、店長の亮さんがわざわざコンテナを解体して本設の横まで持ってきて残してくれました (手間や費用すごくかかるのに!)

 

515005A5-BA5B-416D-B8F1-C086A9AE5FBF壁画コンテナの前で店長の亮さんと。

Bricks.808は2008年にオープン後2011年に津波に流されました。翌年コンテナを使った仮設店舗で営業再開する時、現地に移住し復興活動に携わっていた友達が私とお店を繋いでくれて画材だけ持って陸前高田へ向かい、約三週間滞在して色々な人達と交流しながら壁画を描きました。

 

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壁画制作前のコンテナ。塗装をグラインダーで全て削ってからのスタート。

 

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制作中津波注意報が出て絵具を置いたまま避難したこともありました。(幸い津波は来ませんでした)

 

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今より技術も経験もない中、全て流されて鮮やかな色彩がなくなった場所に少しでも彩りを足すことができれば、それで数人だけでも喜んでもらえたら、と必死に描いていたのでその後6年間も綺麗に残してもらえるなんて想像していませんでした。

 

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新しいお店はとてもお洒落で相変わらず料理もおいしくて、これからも町の人に愛されるお店となっていくと思います。

 

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亮さんのこだわりが詰まった店内。

 

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夏には七夕祭を見ながらバーベキューができそうなウッドテラス。

 

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二階も広々。

 

 

 

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久々の特製パスタが相変わらず美味しかった。

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近くの広田湾で採れた牡蠣も悶絶するほど美味しかった。

 

 

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新装開店祝いを贈呈する様子。

 

震災から7年越しのリスタート。次遊びに行くのが楽しみです。

 

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町のシンボル 奇跡の一本松。

 

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フランス滞在制作20 お別れと帰国

2018.01.06


壁画完成披露パーティーの翌日アパートのご近所さんと一緒に近くの町のマルシェに連れて行ってもらった。

 

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ノワジエルのマルシェよりも規模が大きく売っている品物の種類も多様で楽しかった。

 

 

3460EDFE-4CDB-4A25-B29E-309B91F02C48みんなで休憩。

 

 

 

DEA77AF3-BFFA-4490-AA78-ADA763F6728DAA465EC0-D3BD-4E1D-B1A0-639B073D4965ブーランジェリーのスイーツ。この眺めも見納めかと思うと寂しい。

 

 

マルシェからアパートに帰るとみんなでランチを食べた。明日は1日ジヴェルニーへ連れて行ってもらうのでアパートのご近所さんとゆっくり顔を合わせるのはこれが最後かもしれないと思うと寂しくなるのであまりしみじみ考えないよう笑顔でいた。

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昼食後はアートセンターへ行き壁画のコーティング剤の塗装作業や帰国するまでに済まさないといけない諸々の作業を行い夜遅くに帰宅。それでもまだ終わっていない作業もあり心が落ち着かないまま翌日早朝から壁画の撮影も行いその後ジヴェルニーへ向かった。

 

観光している間は気持ちを切り替え十分に楽しみ、夕方頃トルシーに帰ってからセンターに展示していた作品を搬出し帰宅。その作品を飛行機で持ち帰れるようしっかり梱包し他の荷物もパッキングして残っていた事務作業を全て終わらせた時にはすっかり朝になっていた。お昼に空港へ出発するまで必死にアトリエとアパートを掃除する。

 

 

 

43892409-FEDC-4205-8707-3D9DF5951576お世話になった人達への手紙も時間ギリギリまで書いた。用意したプレゼントと一緒に渡してもらうようヴァンサンに頼み預けた。

 

荷物をまとめてアートセンターへ向かう直前に中庭でチェリーに会うことができた。チェリーにお礼の手紙とプレゼントを渡すといつでもここに戻っておいでと言ってくれた。

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空港へ向かう前アートセンターに立ち寄り会うことができたスタッフのみんなにお別れを言う。あなたはとても頑張ったわと言ってもらえ危うく泣きそうになったが堪え、またトルシーに来たいですと伝えた。

 

その後荷物を車に積み込みシャルルドゴール空港へ出発。持ち帰る作品や備品が多くて重量オーバーギリギリだったが何とか無事搭乗できた。フランスを出発して17時間後無事日本に到着。2ヶ月間の滞在制作が無事終了した。

 

5840646C-20A0-4663-B545-E1B691D5DDEB習字風の漢字は最後に「風」と書いて渡した。全てトルシーの町から連想した漢字だった。

 

出発前の準備で疲弊して不安を抱えたままトルシーに来たら待っていたのは優しく親切な人達と美しい景色で、毎日が映画の中にいるような光景できっと日本に帰ったら今この瞬間のことも全て夢の中のことだったように感じるんだろうなと思っていた。

それでも今まで培った経験と能力を試されるような日々の中で自分の限界と可能性両方を感じて容赦無く揺さぶられることも多かった。とにかく誠実にいることだけで精一杯だった。そして“YOLO” (You only live once) という言葉をしみじみ噛み締めた。

人生は一度きり。僅か2ヶ月の間でも海外での滞在制作という夢を実現した人生でよかったと思うし、この2017年の夏の経験は一生モノだと思った。

 

D87EF99A-74FB-46C8-9E3A-EF7E12A18564フランス出発前に壁画制作した大阪お初天神の旅行安全のお守り、滞在中肌身離さず持っていた。帰国する時にヴァンサンにあなたが旅行へ行く時に持っていてくださいと言って渡したらとても喜んでくれた。

 

滞在制作については現地のテレビや新聞にも取り上げてもらえた。
ニュース番組 “7’Actu” 2017年7月5日放送オンエア内容のyoutube版(インタビュー部分は3分6秒から4分46秒まで)

 

ご厚意によりインタビューVTRのボイスレスバージョン(映像とBGMのみ)も作成して頂いた。

 

 

 
情報誌”Parisian” 2017年7月5日号※画像はウェブ版より

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広報誌“La Gazette de Torcy” 2017年夏 242号

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新聞”La Marne” 2017年7月12日号

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帰国後は疲れからしばらく寝込んでいたが落ち着いてから1番お世話になったヴァンサンに彼が好きそうな日本趣味の物を、アパートの皆さんとアートセンターのみんなにもお菓子と手紙を送った。807091FA-A55A-4AD9-AC4F-41A6E46EEC3E

無事届くか心配だったがヴァンサン達から素敵なプレゼントをありがとう、またフランスか日本で会いましょうというメールが来て嬉しかった。

 

またみんなに会いたいし、それまでにもっと作家としても人としても成長できているよう頑張りたい。

 

 

 

 

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フランス滞在制作18 壁画完成披露パーティー

2018.01.05

徹夜でアトリエでの作品仕上げを済ませ作品をアートセンターへ運ぶ。このアトリエでの制作も今日で最後だと思うとあっという間だったなと感慨深くなる。

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センターのイーゼルやパネルを借りて即興の展示台を作り作品を陳列していく。何とか展示として形になり、急いでオープニングスピーチの原稿を考えて浴衣に着替え身支度を整えてセンターへ向かう。

 

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パーティーは同じセンター内で学生達が日本の漫画イベントもやっていたこともありたくさんの方が来てくださった。

 

 

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アパートのご近所さん達やジュリー、通っていたブーランジェリーの店員さんなどトルシーで知り合った方々、そしてお忙しい中市長も来てくださり滞在制作の成果を観て頂いた。

 

 

BF902107-14A1-4480-B7BC-9F1920BDC9B4 C70EDA30-7956-4620-8FC4-860DAD088D0C赤ちゃんのポートフォリオ。展示スペースに本人も観に来てくれて不思議そうに眺めたり触ったりしていた。

 

 

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壁画の水彩画に銅版画作品、アトリエから見た夕焼けの作品と池で見つけた鳩の亡骸の作品も展示。市長さんは夕焼けの作品をとても気に入ってくださった。鳩の作品も有り難いことに現地の方が購入してくださった。

 

オープニングスピーチでは私が英語で話してからシャドが仏訳してくれたが、途中で込み上げてきて私が涙声になると皆さん暖かく笑ってくださって救われた。

 

色々上手くできなかったことや申し訳なく感じたこともあったけど、こうして形にできてトルシーで関わった人達に見てもらい認めてもらえて、やっと報われた気持ちになれた。

 

 

 

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フランス滞在制作17 壁画完成と独立記念日

2018.01.04

七夕のワークショップが終わるとすぐに切り替え壁画制作を再開した。

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ここからは全体の色のバランスや動物のシルエットの微調整。一箇所に手を加えると別の箇所のバランスも変わりそこも手を加えてまた全体のバランスを見るの繰り返しで終わりがなかなか見えない。

 


987E9B5B-05A2-4589-88A3-BD643B4A1692作品の側面の縁も綺麗に見えるよう慎重に塗り重ねる。

 

壁画完成披露パーティーを7月15日の夕方から行うことが決まり、ヴァンサンが案内状を作ってくれた。

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壁画だけでなくアトリエ制作の作品や銅版画も室内に展示して公開したいと私が提案し快諾してもらえた。なのでアトリエ作品もこの日までに仕上げて夕方までにセンター内に陳列しないといけない。

 

七夕前から天候も不安定になり雨が降って作業中断、晴れすぎて日光が強烈で作業が散漫になる日が続く。もう一息で完成なのにもどかしい。

 

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1516C64A-C18D-49B0-B5CD-99761DEA33D1日没後もしばらく粘るようになり片付けを終えて帰宅する頃にはすっかり暗くなっている。静かな夜のアートセンター。

 

 

04FFAF91-0B8D-4A02-B740-2973E2D518AA帰宅後はその日の壁画写真をパソコン上で客観的に見て全体のバランスを見て色を加えてシミュレートする。

 

 

8FB4CB1F-16A7-4C2F-AE7F-04D99E5D4B50完成披露の2日前。制作し続けていると客観的に見れなくなってくるので翌日確認して気になる所が出て来なければ完成とすることに。完成してからも紫外線を和らげるコーティング剤を全体に二度塗りする作業が残っている。

 

 

 

532653FA-66F9-4AAE-9340-FB3D77C7C2A9帰り道のバス停のポスター。7月13日のフランス独立記念日前夜にはトルシーでも花火が上がるとのこと。帰宅後22時すぎから花火の音が聞こえ始めたのでどうにか少しでも花火が見たくて1人アパートを出るもどこへ行けばいいのか分からずウロウロ歩いていると、近くの見晴らしのいい所に人が集まり色々な箇所から上がる花火を眺めていた。

 

 

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4A1BE765-33B2-493E-AEA0-37EC623481DD近くの町で上がっている花火が丘の上から小さく見える。しばらく見ていると近くから花火の音がし始めたのでそちらの方へ歩く。

 

95CA914B-5C5A-4803-8A74-01746DC61530近所のペタンク広場にも人が集まっていたので行ってみるとトルシー内の公園から上がっている花火も見ることができた。夜に1人で出歩くことはなかったので少しドキドキしたが帰国前の思い出になった。

 

 

 

翌朝壁画を確認しに行く。結局夕方頃まで細部に手を入れもうこれまでだと思ったところで壁画右下にサインと日付をいれる。

 

P1010963a漢字と英語両方でサインを入れたのはヴァンサンのリクエスト。ちょうど独立記念日が完成日になった。

 

 

 

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壁画完成。本当はコーティング剤の塗装も終えたかったがひとまず明日のパーティーを済ませて落ち着いてから塗ることにした。これからアトリエ作品の仕上げを徹夜でする予定だったので達成感を感じる余裕はまだなかった。

 

とにかく明日を成功させなければ。

 

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フランス滞在制作⑩ 壁画制作

2017.12.23

6月半ば、ようやく待ちに待った下地材が届き壁画制作スタート。用意してもらった足場を左右に動かしながらまず全体に塗装する。

 

 

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下地材を1日乾かしてベースカラーを全体に置く。色を置くとようやく自分の作品をここに描くんだと実感が湧いた。

 

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1年振りのヘルメット命綱スタイル。綾川町で壁画を描いていた時はまさか1年後フランスの空の下で同じようなスタイルで描くことになるとは夢にも思ってなかった。

涼しい部屋でスケッチしているより33℃の晴天の中で重くて仰々しいハーネスつけながら足場を這い回っている方が心が清々しく感じた。

 
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1082DD0E-9237-43FE-92B1-147BAA5A9FA8幸いにも制作開始してからしばらくは雨も降らず朝から日が暮れる21時頃まで順調に制作を進められた。

 

 

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夜アパートに帰るとチェリーがわざわざピザを焼いてお腹空いた時に食べなさいと持ってきてくれた。優しさが沁みる。

 

 

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1日の作業の終わりに全体の写真を撮り、夜帰宅後にパソコン上で下絵と比較して明日はどこをどのように描き進めるかを決めてから寝るので常に壁画のことを考えていた。

 

 

 
アパートとアートセンターの道には昔のお城を使った家がある。今住んでいる人も画家らしい。

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FAD3F81E-0912-4056-89AE-B08E3DE495C91日の制作を終えて家へ帰る時この円い姿が見えるとホッとする。薔薇の抜き型の門も素敵。

 

 

 

828A5778-839F-4DB8-961A-20C23F095F3A壁画制作5日目。通りかかる人達が Super!  C’est bon.  magnifique.など嬉しい言葉をかけてくれて私の作風もこちらの人達に受け入れてもらえているのかな、と安心した。まだまだここから。

 

 

 

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FA38D27A-B5CF-4B38-BB02-DC3A2FBF0718 A06AD804-D8B2-4CB4-A170-A196FE364A6F寒色と暖色のバランスが難しく描いては足場から降りて遠くまで離れて様子を見てまた足場を登るという動きを繰り返す。

 

 

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作業中は背中までぐるりと囲む重量のあるハーネスとヘルメットを装着していて少し移動するごとにカラビナを足場に付け替えて昇り降りするので、暑い日差しの中ではかなり体力を消耗する。

 

 

制作開始から1週間後遂に雨が降り次の日の朝も雨が止まず制作できなかった。アトリエでの作品制作など代わりにやるべき作業はたくさんあるのでそれをすればいいだけなのだけど、それでも気持ちが焦ってしまう。
作業が出来る日数のうちあとどれだけ雨が降るのか考えると不安になる。

 

 

 
疲れもだいぶ蓄積してきている。フランスに来てから日本食もお米も全く恋しくはならないがアパートはシャワーだけなので湯船だけが恋しくなる。

帰国したらゆっくり湯船に浸かりたい。

 

 

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名前がよく分からないけど美味しそうだったハード系とflanとcitronケーキを買った。合計8ユーロ。

 

 

 



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制作の合間に英文の提出書類や資料を作ったりするので現地でのやり取りで精一杯でSNSやブログを書く余裕はなかった。今までのアーティストとしての経験とコミュニケーション能力の総決算な毎日で、自分の限界と可能性、両方を感じて容赦無く揺さぶられる。

 

 

 

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描いては色を重ねてを繰り返しイメージへ近づけていく。壁画の川から空へ変わる部分のマチエールが我ながら夢みたいに美しいなと思った。

 

 

2E1509AB-18B4-4D9C-AC12-96D9ADDF93CE日没前、壁画左端の白鳥と飛行機雲。
トルシーの空は常に飛行機雲が白糸を引いている。

 

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壁画完成披露の予定日がどんどん近づいてくる。頭の中のイメージにはまだ少し遠い。もっと粘れる、もっと良くできる。

 

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フランス滞在制作⑥ 壁画のための構想

2017.12.15

6月に入ってからアパート敷地内の素敵なスペースをアトリエとして提供して頂きました。大きな窓とステンドグラスがとても素敵。屋根裏部屋もあります。

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屋根裏へと続く階段。実は手すりは途中から壁にペンキで描かれていてトリックアートのようになっている。

 

 

アートセンターのスタッフさんとアパートのご近所さんがアトリエとして使えるようパネルを設置してくださりました。

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皆さんとても親切でこんないいスペース用意してもらったら必死で作品作らないといけないなと思った。
アーティストは作品で返すしかない。

 

渡航前に香川県綾川町での壮行会で皆さんが書いてくれた横断幕もアトリエに飾りました。

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疲れたらこれを眺めて気持ちを奮い起たしていた。

 

 

壁画はアートセンターとの打ち合わせで6月中旬から制作スタートする予定。それまでにどんな壁画を描くのかイメージ図も作り市役所の文化事業部にプレゼンをして制作の承諾を貰う必要がある。何を描くかは実際の壁面と周囲の環境を見て一から考えたかったのでトルシーに到着して町を散策したり住民の人達と交流する中で少しずつ考えていった。

町の皆さんに「トルシーはどんな町ですか?」と聞くと「うーん、何もないね!笑」とよく返ってくる。ここはパリで働く人のベッドタウンのような町で確かに特徴的な場所や名物などはない。
でも何もないところに何かを見出すことはアーティストの得意とするところのはず。

 

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あなたは1番良い季節にフランスに来たわね。ともよく言われた通り晴れの日が多く、とても気持ちいい青空にはよく飛行機がかかっている。CDGが近いからだろうか。

 

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トルシーには公園や野原と池が多く鳥のさえずりもよく聞こえる。

 

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豊かな緑、静かな湖と川、常に聞こえる鳥のさえずり、そしてゆっくりと流れる時間と人々の営み。

 

メインのイメージモチーフが鳥、空、川、そしてその中で暮らす人々 に徐々に絞られてきた。

色は空と水の青と、周りの草木や土の色と一体感がでるように緑色とオレンジ色をメインに。

 

8A60518B-D93D-4809-9653-E0CB9DCF5F50イメージを作るためのスケッチ。

 

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アートセンターの庭でのスケッチ中子どもギター教室が行われていてイエローサブマリンやコンドルは飛んでいくなどを聴きながら木の葉がキラキラ光り揺れるのを眺める。トルシーの穏やかな午後。

 

 
私は壁画制作はその場所とのコラボレーションだと思っていてその場所の持ち主、その場所を使う人達に受け入れてもらえることに重きを置いている。それらと自分の作品性を合わせることでそれまでにない自分の新しい引き出しを開けることができるのがとても尊い経験だと思っている。

今回もあのアートセンターの空間を愛する人達に受け入れてもらえることを最も大事にしたかったので、壁画の構図も1つ構想するのではなく3パターン考えてその中から選んでもらうことにした。

 

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パソコン上で壁面の画像の上に色やモチーフを重ねて構図を決めていく。

 

スタッフや市役所の人により熱意が伝わるように水彩画で壁面の10分の1スケールの下絵も描くことにした。これがかなり大変だった。

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下絵を一度スタッフに見せる約束の前日になっても出来上がらず夜通し描くことに。アトリエスペースは夜はかなり暗くなってしまうのでアパートまで絵具を持ち帰って描き続けた。キッチンに持ち帰って描き続けた。朦朧としてきてここがフランスだということを忘れそうになる。

 

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スタッフに見せるとちゃんと壁画について真剣に構想していることは伝わったようで安心してくれているようだった。そこから市役所の人に見せるまでの間も色々とイメージを追加したり整理したりした。

 

46A02100-5590-4F76-910D-1DF409319569第1案は太陽と木の下で遊ぶ子ども達が持つボールが光になり魚、鳥へと変化していくイメージ。

 

4C058DB6-4ED9-4085-8178-0C267960B69C第2案は木の下で親子がシャボン玉を飛ばしたものが魚、鳥へと変わっていくイメージ。

 

 

45C2E5D2-D4FD-4181-9A84-0701E7EE124E第3案は大きな木の下に光の川が真ん中で鳥鳥と魚に分かれて広がっていくイメージ。

 

 

6月半ばに市役所で壁画のプレゼンを行う。私としては第2案が1番バランスがいいかなと思っていたが、反応は市役所の人もアートセンターのスタッフも第3案がいいとのことだった。自分では意外だったけれどこういうこともあるのでやはり3パターン作ってよかったと思った。

 

 

大事なプレゼンが無事終わり万事上手く行きそうなのでやっと気持ちが楽になり近くのブーランジェリーで買ったティラミスをアパートのベランダで食べた。

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あとは発注した壁画用の下地材が届くのを待つだけ。
いつの間にか慣れてしまっていた綺麗な景色がいつも以上に優しく見えた。

 

 

カテゴリ:diary , 壁画コメント(0)

フランス滞在制作① 出発前

2017.11.29

今年の5月後半から7月後半まで日仏文化団体InCRAが主催するレジデンスプログラム “Ici / Là –bas / Japon – Rencontre 3”に参加し、フランス トルシー市にて2ヶ月間の滞在制作を行いました。滞在時は毎日目の前のことで精一杯でブログを書く余裕がなかったのですが、とてもかけがえのない時間だったので振り返りも兼ねて当時のSNSへの投稿などを元に現地での日常や制作についてその時の心境を思い出しながら書き残していきたいと思います。

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5月上旬、レジデンス主催団体の方々と直前ミーティングを行うため香川へ向かいました。


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ミーティングの合間に昨年壁画を滞在制作した綾川町へも立ち寄ると、1年前共に滞在生活をしたアーティストのみんなが偶然バラバラに綾川町へ来ていて奇跡的に集うことができました。

 

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こんなん泣いてまうわ。

というような横断幕(?)も作ってもらったのでフランスまで持っていってレジデンス先のアパートに貼ろうと思いました。

 

滞在制作のための様々なやり取り、英会話のレッスン、やってもやっても終わらない準備、そして色々な不安などで出発1ヶ月前頃はかなり心身共に参ってしまっていたのですが、このままでは駄目だと自分から信頼できる人達にたくさん相談しました。

そしてたくさんの励ましの言葉やアドバイスをもらえ、何とか出発までに心身を立て直すことができました。

この時の体験で周りの人達への感謝の気持ちが一層強くなり、心が弱っている人に対して以前よりも気持ちを理解できるようになったのは出発前の思わぬ不幸中の幸いだったと思います。人は誰でも簡単に壊れてしまうし、でもちゃんと治る。ということを学びました。

 

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綾川町へ立ち寄った時もそんな最中で、いっぱい元気と勇気の出る言葉をもらいました。

必ず笑顔で帰国してまた綾川町へ帰ってこよう。と思いました。

 

 

フランス滞在制作 現地メディア取材情報

2017.08.24

フランス トルシーでの滞在制作の模様が複数の現地メディアに取り上げられました。

 

・テレビメディア
ニュース番組 “7’Actu” 2017年7月5日放送

オンエア内容をyoutubeにてご覧頂けます。動画の3分6秒から4分46秒までがインタビュー部分です。

 

記者様のご厚意によりオンエアVTRのボイスレスバージョン(映像とBGMのみ)も作成してくださりました。こちらでご視聴頂けます。

 

 

・新聞
“Parisian” 2017年7月5日号

newspaper of the Ile-de-France region

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※画像はウェブ版より

 

 

“La Marne” 2017年7月12日号

newspaper of the department of Seine et Marne

 

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・広報誌

“La Gazette de Torcy” 2017年夏 242号

2017 summer numero 242

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フランス トルシーにて2ヶ月間の滞在制作を行いました

2017.08.09

2017年5月後半から約2ヶ月間、日仏文化団体InCRAが主催するレジデンスプログラム “Ici / Là –bas / Japon – Rencontre 3”に参加し、現地スタジオにてアクリル画、水彩画、銅版画を多数制作、そしてCentre d’art Contemporain de la Ferme du Couventのエントランス壁面に壁画を制作し、レジデンスプログラムの成果作品展を開催。現地小学校にて子ども達とワークショップも行いました。

 

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La Ferme de Couvent entrance wall
H 5.2m W5.0m acrylics on concrete
Ayako FUJIMOTO 2017

Rhizome MJC Andre Philip
22 rue du Couvent 77200 Torcy  France



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制作スタジオの模様

 

 


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成果作品展の模様

 


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滞在制作中の様子は回顧録としてブログに順次アップしていく予定です。

 

 

露 天神社(お初天神) 境内壁画を制作いたしました

2017.02.11

大阪梅田の 露 天神社(通称:お初天神) の境内壁画を制作いたしました。

 

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こちらの壁画は境内に恒久設置されますのでご参拝される際は是非ご覧ください。

 

 

壁画設置場所:境内 開運稲荷社横 商店街へと続く参道壁面

露 天神社(通称:お初天神)
大阪府大阪市北区曽根崎2丁目5番4号
地下鉄各線梅田駅、JR 大阪駅より徒歩5~10分
ウェブサイトhttp://www.tuyutenjin.com/sp/

 

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1月24日から2月2日にかけての公開制作の模様

撮影 若田美奈子

 

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壁画は境内を巡る四季と十二支をテーマに制作いたしました。露 天神社が舞台となった『曽根崎心中』のお初と徳兵衛も寄り添い佇んでいます。

 

 

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